海外旅行初心者が知っておきたい、渡航先でのお金の持ち方
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公開日 : 2022年11月25日
最終更新 :

5.外貨両替の基礎知識

国ごとに両替テクニックは異なる。
©iStock 国ごとに両替テクニックは異なる。

外貨両替とは?

外貨両替とは、ある国の通貨を別の国の通貨に交換することだ。ただし、「交換」というより、考え方としては通貨の「売買」と考えたほうがわかりやすいだろう。

例えば、アメリカ旅行を例にすると、アメリカの通貨はUSドルだ。日本でUSドルを入手するためには、銀行や郵便局などの金融機関で「両替」をするわけだが、実際は銀行が定めたレートによって日本円で等価のUSドルを「買っている」のだ。これは、他のどんな通貨の場合でも同様。イギリスポンドからユーロに両替する場合でも、まったく同じことが行われる。
安く買って高く売り、その差額がもうけとなるのは商売の基本だが、これは金融機関も同じこと。為替レートの表示されている掲示板には、2つのレートが掲載されており、高いほうは自分が買う(銀行が売る=Selling Rate / 売値)レートで、安いほうは自分が売る(銀行が買う=Buying Rate / 買値)レート。その中間を仲値といい、新聞やテレビのニュースで発表される為替レートはこの仲値を指す。
上述の通り、売値と買値には差がある。当然、両替を繰り返すたびに元金は目減りしていく。また、国や銀行によっては、両替手数料を取る場合もあるので、可能な限り両替回数は少ないほうがよいし、両替しないで済むならそれがベストの選択と言える。
ただ、外貨両替は、どこの国でも日本円でできるわけではない。その場合、通用度の高いUSドルなどに日本で両替しておき、渡航先でUSドルから再び現地通貨に両替する必要がある。両替手数料が2回かかるので不経済で不便だ。日本円を持って行って、現地通貨に両替することが出来る場所でも、両替所により手数料やレートが異なるので、「別の両替所のほうがレートが良かった」「不透明な手数料で、言葉も通じず悔しい思いをした」など、両替で失敗したという体験談は後を絶たないのだ。

現地通貨はどこで入手すればいいのか?

ドルとユーロは、現地よりも日本の銀行や空港などで両替した方がレートがお得と言われている。ただし、両替所により手数料やレートが異なるので、「レートのよい両替所を何軒も回った」「レシートの表示金額と入手した金額が合わず、なぜ合わないのかを言葉も通じず聞けない・・・」など、両替で失敗したという人が続出する。

このような失敗をしないためには、次の海外旅行では、両替ではなく「1.もう怖くない。渡航先でのATM利用のキホン」でも紹介した現地ATMを活用して現地通貨を入手することをオススメしたい。クレジットカードでのキャッシングやデビットカード、トラベルプリペイドカードならば、現地通貨をATMから簡単に引き出せる。「Visa」などの国際ブランドのカードなら国際空港はもちろん、街なかのATMで利用可能だ。両替所を探しまわったり、長蛇の列に並んだりといった手間からも開放されるだろう。

また、両替は、多額の現金を持ち歩かないといけないので、リスクが高く、オススメできない。安全の面から考えて、本来は現金を持ち歩かないことが理想だ。レストランやショップ、ホテルなどカードが使えるところは、極力カードで支払うようにすれば、現金が必要な場面は相当減ってくるだろう。

ただし、地下鉄などの交通費や屋台などカードが使えないところもあるので、多少の現金は必要になってくる。このようなときに、両替ではなく現地ATMを活用し、必要最低限の現地通貨を引き出せばよいのだ。現地ATMを活用すれば、多額の現金を持ち歩くのはリスクも減らせ、両替での失敗も回避できるだろう。

今日の外貨為替レートをチェックする

ここでは、本日のドルと円の為替レートを掲載する。ドル、ユーロ、ポンドなど60以上の通貨の為替情報を掲載している。自身の旅行先の通貨に替えて活用していただきたい。

歩き方ウェブでは現地で両替するか、日本で両替していった方がよいかなど各国事情に合わせた紹介をしているので、合わせて参照してほしい。

筆者

上原 康仁

登山関連情報の発信が多いです。

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